神谷バー本館登録有形文化財に認定 |
去る2011年10月28日、東京・浅草の神谷バー本館が大阪セルロイド会館と同じく登録有形文化財に認定されました。 この登録文化財制度は築五十年以上で一定の評価があれば文化財として登録出来る制度で、制定から十五年で8834件に達しました。神谷バーの本館は1921年(大正十年)の建築ですから充分に条件を満たしています。 セルロイド産業の黎明期に於いて活躍したことで知られる神谷伝兵衛は、一方では日本のワイン王と呼ばれる存在です。1880年(明治十三年)に酒の一杯売りを始めた伝兵衛は、翌年に輸入ワインを再製し販売を始めます。そしてまたその次の年に売り出した速成ブランデーこそが今でも売られているデンキブランです。これは45度という非常に強いお酒で飲むと痺れるということで電気ブラン、また目新しいものであったために電気ブランと呼ばれるようになったと言います。 神谷バーは歴史のある店だけに永井荷風、川端康成、萩原朔太郎、三浦哲郎らの作品に登場しています。その名前からお酒を飲む場所だと思われがちですが、実際には洋食レストランと和食割烹の店で、ランチですと650円という気楽に過ごせる価格設定となっていますので浅草に行かれた際には寄られてみてはいかがでしょうか。 |
松尾 和彦 |
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