セルロイドサロン

セルロイドサロン
第22回
松尾和彦
セルロイドカルタ

い：	偉大なる世紀の科学者ハイアット（いだいなるせいきのかがくしゃはいあっと）
ろ：	ロール巻寅さんも働いた志村坂（ろーるまきとらさんもはたらいたしむらさか）
は：	歯ブラシの柄はセルロイド毛はナイロン（はぶらしのえはせるろいどけはないろん）
に：	ニ十二番館ここから始まったセルロイド（にじゆうにばんかんここからはじまったせるろいど）
ほ：	香港フラワー色も鮮やかセルロイド（ほんこんふらわーいろもあざやかせるろいど）
へ：	変形もお湯をかければ元通り（へんけいもおゆをかければもとどおり）
と：	酉の市夷様の猫に鯛（とりのいちえびすさまのねこにたい）
ち：	千草氏の知恵の結晶大工場（ちぐさしのちえのけっしょうだいこうじょう）
り：	律とは浦山氏の名前なり（りつとはうらやましのなまえなり）
ぬ：	盗んで覚えた技が身を助け（ぬすんでおぼえたわざがみをたすけ）
る：	ルーツは樟脳硝酸セルロース（るーつはしょうのうさくさんせるろーす）
お：	鬼に金棒金型はカミジョー（おににかなぽうかながたはかみじょ－）
わ：	僅かでも見逃さないぞ不良品（わずかでもみのがさないぞふりょうひん）
か：	カンフルが落ちて出来た大発明（かんふるがおちてできただいはつめい）
よ：	横浜に出来たぞメモワールハウス横浜館（よこはまにできたぞめもわーるはうすよこはまかん）
た：	太刀魚の鱗で作るパール生地（たちうおのうろこでつくるぱーるきじ）
れ：	レオミンスター聖地となった記念館（れおみんすたーせいちとなったきねんかん）
そ：	総力を挙げて作った国産品（そうりょくをあげてつくったこくさんひん）
つ：	艶を付け輝きましてさあ出荷（つやをつけかがやきましてさあしゅつか）
ね：	根付には珊瑚に鼈甲セルロイド（ねつけにはさんごにべっこうせるろいど）
な：	永峰氏煌くアイデア吹き上げ玉（ながみねしきらめくあいであふきあげだま）
ら：	ラウエル氏心血注いで学術書（らうえるししんけつそそいでがくじゅつしょ）
む：	むらのない製品生み出す名人芸（むらのないせんひんうみだすめいじんげい）
う：	運命の分かれ目ニトロ化三兄弟（うんめいのわかれめにとろかさんきょうだい）
ゐ：	何時までもあってほしいと記念館（いつまだもあってほしいときねんかん）
の：	ノーベルもこれは負けたと舌を巻き（のーべるもこれはまけたとしたをまき）
を：	花魁の櫛に簪笄帯締め下駄の裏（おいらんのくしにかんざしこうがいおぴしめげたのうら）
く：	樟の葉から採り出す樟脳世界一（くすのはからとりだすしょうのうせかいいち）
や：	柔らかくなったところで形付け（やわらかくなったところでかたちつけ）
ま：	丸々と空気吹き込み動物人形（まるまるとくうきふきこみどうぶつにんぎょう）
け：	計算で出した量と出来た量（けいさんでだしたりょうとできたりょう）
ふ：	芙美子が作ったお土産セルロイド（ふみこがつくったおみやげせるろいど）
こ：	神戸の港に着いた一塊（こうべのみなとについたひとかたまり）
え：	エウレカとアルキメデスの言葉いい（えうれかとあるきめですのことばいい）
て：	手触りの良さが受ける万年筆（てざわりのよさがうけるまんねんひつ）
あ：	青い目のお人形アメリカセルロイド（あおいめのおにんぎょうあめりかせるろいど）
さ：	堺と網干は日本の曙（さかいとあぼしはにほんのあけぼの）
き：	キューピーは世界のアイドル福の神（きゅーぴーはせかいのあいどるふくのかみ）
ゆ：	湯をかけてお人形形が出来上がり（ゆをかけておにんぎょうかたちができあがり）
め：	眼鏡はロイドセルロイド（めがねはろいどせるろいど）
み：	宮本氏グリコのおまけのセルロイド（みやもとしぐりこのおまけせるろいど）
し：	新技術吹き込み成型ロリーポリー（しんぎじゅつふきこみせいけいろりーぽりー）
ゑ：	縁日でふと見かけた縁起物（えんにちでふとみかけたえんぎもの）
ひ：	平井氏が人生かけたミーコ人形（ひらいしがじんせいかけたみーこにんぎょう）
も：	餅状になったところを押し出して（もちじょうになったところをおしだして）
せ：	セキグチのお人形総てセルロイド（せきぐちのおにんぎょうすべてせるろいど）
す：	スクリーンのスターを映したセルロイド（すくりーんのすたーをうつしたせるろいど）
ん：	んこれだこれしかないとハイアット（んこれだこれしかないとはいあっと）
京：	京のお人形横浜のお人形（きょうのおにんぎょうよこはまのおにんぎょう）